おおかみかくし 「私を殺して下さい」

ラストがグダグダしすぎと愚痴を書いてはいたが、序盤はほんとに引き込まれたし、
雰囲気はけっこう好きだった『おおかみかくし』。
#11『終焉』で事態が終わった後、博士が拾った「私を殺して下さい」のメッセージ。

作中ではそれっきりだったので気になって調べてみたら、原作ゲームでも明らかには
なっていないとか。
ネタバレスレでの考察 - おおかみかくし 攻略wiki - アットウィキ
 
少し考えてみたのでまとめてみます。

  • あの願いを書いたのはアニメで描写された人物である

上記のリンク先ではアニメには出ていない(OPに出てる女の子?)同級生が怪しいと
なっているけど、アニメではそんなシーンは無かった。
事件解決前で雰囲気を出すためというのであれば、ゲームでは描写されたという理由で
あのシーンがあっても良いとは思うけど、事件解決後に突飛なシーンを入れる意味は
かなり薄い。
なので、あの願いはアニメで描写された主要人物が書いたものと考えるのが妥当と思う。

  • あの願いを書いたのは真那香織

作品中の主要人物であの願いを書きそうで八朔祭時点で生きていた人物は以下の4名。

  1. 櫛名田眠
  2. 賢木儁一郎
  3. 石我木まさみ(一誠に神人に変えられた娘)
  4. 真那香織

眠は以前より、自身のやっていることに後悔を感じている。
滝の上での対決時にも、賢木に自分を殺せと何度も促している。
八朔を仕込むチャンスはあっただろうし、動機も強い。
賢木の線はかなり薄い。
八朔祭開始の時点では復讐心に取り憑かれ、かなり正気を失っている。
改悛の念があったとは考えにくい。現地の人でもないしね。
まさみは八朔祭が始まった後にぼろぼろの状態で神社に現れている。
元から群集に混じっていた描写があったなら、八朔を仕込む時間もあっただろうし、
人ではなくなった自分を殺せってのは極めて納得できる感じ。
ただ、やはり登場時の様子からだと八朔祭が始まった後に現場にたどり着いたと
考えるのが妥当な気がする。この娘にはチャンスが無い。
最後に香織さん。
神人の中でも特別な存在(白狼様)である香織さんは深刻な病にかかっていた描写が
ある。ゲームのほうでは神人は老化が早く、香織さんは中でも老化が早い体質だった
そうで、まぁとりあえずその辺の説明が無かったとしても、香織さんの体調がやばくて
近いうちに死んでしまうことが予兆としてあった。
老化あるいは病気で死んでしまう前に自分を殺してって願いは有るような気がする。
この時点(八朔祭での事件開始前)にあの願いを書きそうなのは眠か香織さんの
可能性が高いと考えます。
「この二人のどちらが?」を考える場合、人物の心情よりは

  • 街を守るためとはいえ、自分を殺せと迫った香織さん
  • 死んだ後に博士がそれを拾うことによって、香織さんの願いは達せられたと印象付ける

というお話の演出で「あれを書いたのは香織さん」というメッセージを意図したのでは
ないかなと思います。
眠が死んでいた場合は「眠が書いた」と主張していたはずです。
あれを拾ったのが眠で、最後は破り捨てるシーンだった場合も眠が書いたと考えるでしょう。
 
とりあえず、この記事を書いているうちにゲームがしてみたくなってきました。
PSPは無いけどね。